インターン探し
2025.12.02
大学生のインターンシップ給料事情|相場から税金まで徹底解説
「インターンシップって給料もらえるの?」
友人との何気ない会話の中で、こんな疑問が浮かんだことはありませんか。就活を意識し始めた大学生なら、一度は気になるテーマですよね。
実は、インターンシップには「給料が出るもの」と「出ないもの」の2種類があります。しかも、給料をもらう場合には税金や扶養控除の問題も絡んでくるため、知らないまま始めると思わぬ落とし穴にはまることも。
この記事では、インターンシップの給料事情について、相場から税金の注意点まで丸ごと解説します。「有給インターンに興味はあるけど、よくわからない」という方は、ぜひ最後まで読んでみてください。きっと、自分に合ったインターンの選び方が見えてくるはずです。
目次
インターンシップで給料はもらえる?有給・無給の違い

まず押さえておきたいのは、すべてのインターンシップで給料がもらえるわけではないという点です。実際、マイナビの調査によると、給料が出るインターンシップは全体の約5%程度。つまり、ほとんどのインターンシップは無給で行われています。
では、なぜこのような違いが生まれるのでしょうか。
無給インターンが多い理由
無給のインターンシップが多い理由は、そのプログラム内容にあります。
1日〜1週間程度の短期インターンシップでは、会社説明会やグループワーク、職場見学といった「体験型」のプログラムが中心です。これらは企業の売上に直接貢献する「労働」ではなく、あくまで学生に業界や仕事を知ってもらうための機会という位置づけ。そのため、給料を支払う義務が発生しないのです。
想像してみてください。料理教室に参加したとき、作った料理を食べられるからといってお金をもらえるわけではありませんよね。短期インターンも同じで、「学ぶ場」として提供されているため、無給が一般的なのです。
給料が出る「有給インターン」の条件
一方で、給料が発生するインターンシップもあります。ポイントは「労働者」として認められるかどうかです。
労働基準法では、以下の条件を満たす場合、インターン生も労働者とみなされます。
- 企業から具体的な指示を受けて働いている
- 勤務時間や場所が決められている
- 自分の仕事が企業の売上や利益に貢献している
つまり、社員と一緒に実際の業務を行い、その成果が会社の利益につながる場合は、企業は給料を支払う義務があるのです。
こうした有給インターンは、1ヶ月以上の長期インターンシップで多く見られます。営業の新規開拓、Webサイトの記事執筆、プログラミングなど、実務を任されるケースがほとんど。学びながら稼げる一石二鳥のスタイルとして、最近では参加する学生が増えています。
インターンシップの給料相場はどのくらい?

「有給インターンがあるのはわかったけど、実際いくらもらえるの?」
気になる給料の相場を見ていきましょう。
時給制・日給制・成果報酬制の3パターン
有給インターンシップの給与体系は、大きく分けて3つのパターンがあります。
1. 時給制(最も一般的)
アルバイトと同じように、働いた時間に応じて給料が支払われます。相場は時給1,000円〜1,500円程度が中心です。都市部のIT企業やベンチャー企業では、時給1,500円以上を提示しているところも珍しくありません。
2. 日給制
1日あたりの金額が決まっているパターンです。相場は日給6,000円〜10,000円程度。8時間勤務で日給8,000円なら、時給換算で1,000円ということになります。
3. 成果報酬制(インセンティブ型)
営業職のインターンに多いのがこのタイプ。基本給に加えて、契約を取れた数や売上に応じてボーナスがもらえる仕組みです。結果を出せば出すほど稼げるため、時給換算で3,000円以上になるケースも。ただし、成果が出なければ基本給のみとなる点は理解しておきましょう。
職種別の給料目安
職種によっても給料の相場は変わってきます。参考までに、よく募集されている職種の目安をご紹介します。
| 職種 | 時給の目安 | 特徴 |
|---|---|---|
| 営業 | 1,000〜1,500円+インセンティブ | 成果次第で高収入も可能 |
| マーケティング | 1,200〜1,500円 | データ分析やSNS運用など |
| ライター・編集 | 1,000〜1,300円 | 文章力が身につく |
| エンジニア・プログラマー | 1,500〜3,000円 | スキルがあれば高単価 |
| デザイナー | 1,200〜2,000円 | ポートフォリオ作りにも |
| 事務・アシスタント | 1,000〜1,200円 | 未経験でも始めやすい |
エンジニアやデザイナーなど専門スキルが求められる職種ほど、時給は高くなる傾向があります。「すでにプログラミングを勉強している」「デザインツールが使える」という方は、スキルを活かして高時給のインターンを狙うのも良いでしょう。
ちなみに、週2日・1日5時間・時給1,200円で働いた場合、月収は約48,000円。アルバイト感覚で稼ぎながら、就活にも役立つ経験が積めるのは大きな魅力です。
有給インターンとアルバイトの違いとは

「給料がもらえるなら、アルバイトと何が違うの?」
この疑問を持つ方も多いでしょう。確かに、お金を稼ぐという点では同じです。しかし、中身を比べてみると明確な違いがあります。
目的の違い
アルバイトの主な目的は「お金を稼ぐこと」。一方、インターンシップは「キャリア形成」や「実務経験を積むこと」が目的です。同じ時間働くなら、将来の就活や仕事に直結する経験ができるインターンの方が、長い目で見ると価値があるかもしれません。
仕事内容の違い
アルバイトでは、マニュアルに沿った定型業務が中心です。たとえばカフェなら、レジ打ちやドリンク作りなど決められた作業を繰り返します。
インターンでは、社員と同じように「考える仕事」を任されることが多いです。営業戦略を一緒に考えたり、マーケティング施策を提案したり。正解が決まっていない課題に取り組む経験は、就活の面接でも大きなアピールポイントになります。
環境の違い
アルバイト先は店舗が中心ですが、インターンはオフィスで社員と一緒に働きます。ビジネスマナーや社会人の働き方を間近で学べるのは、インターンならではのメリットです。
「お金を稼ぎたいだけならアルバイト、将来のキャリアも考えるならインターン」と覚えておくとわかりやすいでしょう。もちろん、両方を掛け持ちしている学生もたくさんいます。自分の時間やお金の状況に合わせて選んでみてください。
知らないと損する!インターン給料と税金の話

有給インターンで稼ぐ場合、避けて通れないのが税金の問題です。「学生だから関係ない」と思っていると、後で痛い目を見ることも。ここでは、必ず押さえておきたいポイントを解説します。
103万円の壁と扶養控除
「103万円の壁」という言葉を聞いたことはありますか?
これは、年間の収入が103万円を超えると、親の扶養から外れてしまうというラインのこと。扶養から外れると、親が受けられる「扶養控除」がなくなり、親の税金が約10万〜20万円ほど増えてしまいます。
想像してみてください。あなたが頑張って稼いだ結果、親の税金が増えて家計にマイナス影響が出る…なんてことになったら、ちょっと気まずいですよね。
インターンとアルバイトの両方で収入がある場合は、合計金額に注意が必要です。たとえば、アルバイトで年間60万円稼いでいるなら、インターンでの収入は43万円以内に抑えるのが無難。103万円を超えそうな場合は、事前に親に相談しておきましょう。
確定申告が必要になるケース
もう一つ知っておきたいのが確定申告です。以下のケースに当てはまる場合、自分で確定申告をする必要があります。
確定申告が必要なケース
- 2ヶ所以上から給与をもらっている(例:インターン+アルバイト)
- 年間収入が103万円を超えている
- 業務委託契約で報酬を受け取っている
特に注意したいのが「業務委託」のパターン。一部のインターンでは、雇用契約ではなく業務委託として報酬が支払われることがあります。この場合、所得税が天引きされていないため、自分で確定申告をして納税する必要があります。
「うっかり忘れていた」ということがないよう、インターンに応募する際は契約形態も確認しておくと安心です。わからないことがあれば、親や大学のキャリアセンターに相談してみましょう。
有給インターンシップの探し方・選び方

ここまで読んで、「有給インターンに参加してみたい!」と思った方もいるのではないでしょうか。最後に、有給インターンの探し方と選び方のポイントをお伝えします。
有給インターンが探せるサービス
有給インターンの求人は、専門のサイトやサービスで探すのが効率的です。代表的なものをいくつかご紹介します。
- Wantedly:ベンチャー企業のインターン求人が豊富
- キャリアバイト:長期インターン専門の求人サイト
- Intern Street:高時給案件も掲載
- ゼロワンインターン:職種別に検索しやすい
- dodaキャンパス:オファー型で企業からスカウトが届く
また、大学のキャリアセンターでもインターン情報を紹介していることがあります。まずは一つのサービスに登録して、どんな求人があるかチェックしてみましょう。
選ぶときにチェックすべきポイント
求人を見るとき、給料だけで判断するのはおすすめしません。以下のポイントも合わせて確認しましょう。
1. 勤務条件は自分の生活に合っているか
週何日、1日何時間働けるのかを確認。授業やサークルとの両立が可能かどうかも重要です。
2. どんな業務を任されるのか
「雑務ばかり」ではスキルが身につきません。具体的にどんな仕事を経験できるのかをチェックしましょう。
3. 交通費や福利厚生はあるか
時給が高くても交通費が出なければ、実質的な収入は減ります。書籍代補助やランチ補助など、福利厚生が充実している企業もあります。
4. 自分の興味・将来の目標に合っているか
「なんとなく給料が良いから」ではなく、「この経験が将来に活きそう」と思えるインターンを選ぶと、モチベーション高く続けられます。
まとめ
インターンシップには「無給」と「有給」の2種類があり、長期インターンでは給料がもらえるケースが多いことがわかりました。給料の相場は時給1,000円〜1,500円程度が中心で、専門スキルがあればさらに高収入も狙えます。
ただし、年間収入が103万円を超えると親の扶養から外れてしまう点や、確定申告が必要になるケースがある点には注意が必要です。事前に家族と相談し、無理のない範囲で計画を立てましょう。
有給インターンは「稼ぎながら学べる」貴重な機会です。給料だけでなく、「どんな経験ができるか」「将来にどう活きるか」という視点も大切にして、自分に合ったインターンを探してみてください。
まずは求人サイトに登録して、どんなインターンがあるのかチェックするところから始めてみましょう。