• TOP
  • コラム
  • 長期インターンで給料が出ないのは違法?無給の見分け方と対処法

2026.08.01

長期インターンで給料が出ないのは違法?無給の見分け方と対処法

長期インターンで給料が出ないときにキャンパスを歩く学生

長期インターンに参加しているのに給料が出ないと、「無給でも普通なのか」「このまま続けて大丈夫なのか」と不安になりますよね。

給料が出ないからといって、すべての長期インターンが違法になるわけではありません。ただし、会社の指示を受けながら実際の業務を行い、勤務時間や仕事の進め方を管理されているなら、労働基準法上の労働者に当たる可能性があります。その場合、無給のまま働かせることは問題になることがあります。

見学や説明、学習が中心のプログラムなら、無給でも直ちに違法とは限りません。大切なのは「長期か短期か」だけでなく、何をして、誰の指示で、どのように時間を管理されていたかです。

長期インターンで給料が出ないときに、何を確認し、会社や公的な相談窓口へどの順番で相談すればよいかを説明します。給料の相場や税金までまとめて知りたい方は、長期インターンの給料事情を解説した記事も参考にしてください。

長期インターンで給料が出ないのは違法?

長期インターンの職場で仕事を見学する学生

無給の長期インターンが違法かどうかは、インターンという名前や参加期間だけでは決まりません。実際の活動が、会社の指揮命令下で行う「労働」に当たるかが重要です。

厚生労働省の通達では、見学や体験が中心で、会社から業務上の指示を受けていないなど、使用従属関係が認められない場合は、労働基準法上の労働者に当たらないとされています。一方、実際の事業活動に関わり、その作業の利益や効果が会社に帰属し、会社との使用従属関係が認められる場合は、学生でも労働者に当たり得ます。

活動の中心ごとに見ると、給料が出ない場合の考え方は次のとおりです。

活動の中心給料が出ない場合の見方
会社説明、職場見学、座談会、学習用の課題無給でも直ちに違法とは限らない
顧客対応、営業、制作、運用など会社の業務労働に当たる可能性があり、無給なら確認が必要
社員と同じように出勤し、担当者から継続的に指示を受ける労働者に当たるかを実態から確認する必要がある

厚生労働省も、インターンシップの報酬支払い自体は禁止していない一方、労働者に当たる場合は最低賃金や賃金支払いのルールが適用されると説明しています。個別の契約や活動内容で結論が変わるため、「長期だから必ず有給」「無給だから必ず違法」とは言い切れません。

無給でも違法とは限らないケース

長期インターンの説明を聞く学生たち

見学・説明・学習が中心の場合

会社の説明を聞く、職場を見学する、社員と座談会をする、学生向けの課題に取り組むといった活動は、学生が仕事を学ぶためのプログラムと評価されることがあります。

この場合、会社の通常業務を代わりに行うのではなく、学生の学習や企業理解が主な目的です。参加時間や課題の内容が求人票・案内文に書かれているなら、報酬の有無と一緒に確認しましょう。

ただし、「研修」と書いてあれば必ず無給でよいわけではありません。研修という名前でも、実際には顧客への連絡、商品の販売、記事制作、採用業務など、会社の業務を継続して任されていることがあります。名称ではなく、現場で何をしているかを見ます。

短期・長期という期間だけでは決まらない

短期インターンだから無給、長期インターンだから有給と単純に分けることもできません。

短期でも、会社の指示で顧客対応や販売活動を行い、会社の業務として成果物を納品しているなら、労働に当たる可能性があります。反対に、長期でも見学や学習が中心で、会社の指揮命令下で働いているとは言いにくい活動なら、無給となるケースはあります。

期間は手がかりの一つです。給料の有無を確かめるときは、期間よりも「会社の仕事として任されているか」「勤務の時間や方法を指定されているか」を先に見てください。

違法の可能性を疑うチェックポイント

長期インターンの仕事内容を相談する学生

無給の長期インターンに次の項目が複数当てはまるなら、求人票や契約条件だけで済ませず、実際の勤務記録も残しておきましょう。

具体的な指示と勤務時間の管理がある

担当者から毎日の作業内容を指定される、決められた時間に出勤する、休むときに許可が必要になる、作業の進め方を細かく指示される。このような状態なら、会社の指揮命令を受けていると評価される可能性があります。

チャットやメールで届いた指示、シフト表、勤怠画面、出勤を求められた連絡は消さずに保存してください。口頭で指示された場合は、日時と内容を自分のメモに残します。

会社の業務として成果が使われている

次のような作業は、単なる職場体験ではなく、会社の通常業務に近い可能性があります。

  • 顧客への電話やメール、商談の準備
  • 店舗やサービスの運営、接客、販売
  • 会社のWebサイトやSNS、広告の制作・運用
  • 採用候補者への連絡や面接日程の調整
  • 会社が実際に使う資料、記事、データの作成

作業の成果が会社の顧客対応や売上、採用、サービス運営に使われているなら、「勉強のための課題」とだけ説明されていても、具体的な実態を確認する必要があります。

教育より人手として任されている

社員からの説明や振り返りがほとんどなく、同じ作業を繰り返し任される。欠勤すると業務が止まる。担当する仕事を断りにくく、社員やアルバイトと同じ手順・責任で進める。このような状態では、教育よりも会社の人手として扱われていないかを確認しましょう。

確認する項目を表にすると、次のとおりです。

確認項目実務に近いサイン残しておく資料
指示・時間作業内容、出勤日、締切を会社が指定するチャット、メール、シフト表
業務・成果顧客対応や制作物が会社の業務に使われる担当業務、提出物、公開ページ
教育との比重説明や振り返りより、定型作業が中心研修資料、面談記録、日報
報酬条件無給、報酬なし、支払日不明と書かれている求人票、契約書、募集時の画面

一つの項目だけで法的な結論が出るわけではありません。複数の事情を時系列で示せるようにすると、会社や相談窓口へ状況を伝えやすくなります。

給料が出ないときの確認と相談の順番

長期インターンの経験を友人と共有する学生

求人票・契約条件を見返す

最初に、募集時の求人票、応募後の案内、雇用契約書や業務委託契約書を確認します。報酬の有無だけでなく、仕事内容、勤務時間、支払日、交通費、雇用形態も見てください。

募集時には「無給」と書かれていなかったのに、参加後に報酬なしと説明された場合は、画面のスクリーンショットやメールを残しておきます。後から求人内容が変わることもあるため、保存日時も分かる形にしておくと説明しやすくなります。

働いた時間と指示を記録する

給料が出ないことだけでなく、いつ、何時間、どんな仕事をしたかを記録します。出勤・退勤時刻、休憩、担当業務、指示を出した人、提出した成果物を日付順に並べると、活動の実態が伝わります。

日給や月給の表示があっても、実際の労働時間で割った金額が地域別最低賃金を下回っていないか確認が必要です。最低賃金は都道府県と発効日により変わるため、厚生労働省の地域別最低賃金一覧で最新の金額を確認してください。

会社へ書面で確認する

いきなり「違法ではないか」と責めるのではなく、まず報酬条件と活動内容の扱いを確認します。たとえば、次のように送れます。

○月○日から担当している業務について、報酬の有無、勤務時間の扱い、支払日をご確認いただけますか。募集時の案内では○○と記載されており、現在は○○の作業を○時間ほど行っています。

会社から回答が来たら、内容と日時を保存します。回答がない、説明が募集時と違う、支払いを一律に拒まれるといった場合は、記録を持って次の相談先へ進みます。

公的な相談窓口へ相談する

活動が労働に当たるか、自分で確定させる必要はありません。求人票、契約書、勤務記録、会社とのやり取りをそろえ、大学のキャリアセンターや、厚生労働省の総合労働相談コーナーへ相談できます。

総合労働相談コーナーは、賃金や募集・採用など幅広い労働問題を扱っており、学生や就活生からの相談も受け付けています。無料で、予約なしの相談も案内されています。個別の請求額や手続きまで進める場合は、相談窓口から案内された専門機関や、必要に応じて法律の専門家へ確認してください。

求人票で確認したい給料・勤務条件

長期インターンの求人情報を探す学生

報酬・最低賃金・支払日を確認する

応募前に、求人票の報酬欄で次の項目を見ます。

  • 時給、日給、月給、成果報酬のどれか
  • 給料の支払日と支払い方法
  • 研修期間や試用期間の報酬
  • 交通費や必要経費の扱い
  • 実際の勤務時間をどのように記録するか

「応相談」「経験により決定」だけで金額や支払条件が分からない場合は、応募前に確認しましょう。報酬の話を避ける会社より、仕事内容と条件を具体的に説明する会社の方が、参加後の行き違いを減らせます。

仕事内容・勤務時間・教育体制を見る

給料だけでなく、何を任されるかも確認します。実務を担当するなら、最初の研修内容、社員のフィードバック、勤務日数、1日の時間、授業との調整方法を聞いてください。

東海エリアで求人を探すなら、トウカイインターンの求人一覧で仕事内容と条件を比べられます。求人票だけでは分からない点は、LINEから募集条件について相談できます。求人票で確認できるのは募集条件です。個別の法律上の結論は、公的な相談窓口に相談してください。

長期インターンの給料に関するよくある質問

長期インターンで無給は普通ですか?

短期の職場見学や会社説明などでは、給料が出ないことがあります。長期でも学習中心のプログラムは無給のケースがありますが、社員の指示で会社の業務を継続して行う場合は、期間だけで無給と決めつけない方がよいです。仕事内容と勤務条件を確認してください。

給料が出ない場合は請求できますか?

実際の活動が労働に当たり、賃金が支払われていないと判断される場合は、未払い分の支払いを求められる可能性があります。ただし、労働者に当たるか、どの時間が労働時間か、適用される金額はいずれも個別事情で変わります。記録をそろえ、会社への確認と公的な相談窓口の案内を受けてください。

研修期間なら無給ですか?

研修期間という名前だけで、無給になるとは決まりません。会社の業務を行い、勤務時間や仕事の進め方を指示されているなら、研修中でも実態を確認する必要があります。研修で行う内容、期間、報酬、勤務時間を参加前に書面で確認しましょう。

まとめ

長期インターンで給料が出ないときは、すぐに「違法」と決めるのではなく、実際に何をしていたかを確認します。会社の指示で勤務時間を管理され、顧客対応や制作など会社の業務を行っていたなら、労働に当たる可能性があります。見学や学習が中心なら、無給でも直ちに違法とは限りません。

求人票や契約条件、勤務時間、チャットの指示、提出物を保存し、まず会社へ報酬条件を確認してください。説明が食い違う場合や納得できない場合は、大学のキャリアセンターや総合労働相談コーナーへ相談できます。

この記事は一般的な情報をまとめたもので、個別の契約や活動について法的な結論を出すものではありません。応募前なら求人条件を、参加中なら働いた時間と指示の記録を確認するところから始めましょう。

よくわかるインターンガイド

LINE限定の求人を配信中!