周りが「もう20社エントリーした」と話していて、自分は何社受ければいいのか焦る。就活生のエントリー数は平均で28.5社ですが、面接まで進むのはそのうち10社ほどです。
つまり「何社受けるか」には、エントリーする数と、実際に選考を受ける数の2つがあります。平均の数字は目安にして、自分の志望と時期から数を決めるのが現実的です。
目次
就活で受ける企業の数は平均どれくらい?
平均の数字は、調べる時期や「受ける」の数え方で変わります。ここではマイナビが2026年卒の学生に聞いた調査を中心に見ていきます。

エントリー数の平均は20社前後
マイナビ「2026年卒 大学生キャリア意向調査6月」によると、6月末までに学生がエントリーした会社は平均28.5社。直近5年でいちばん多い数でした。
ほかの就活メディアでも「20〜30社」という数字がよく出ます。20社前後から30社くらいまでが、多くの学生のエントリー数と考えてよさそうです。
文系と理系で数が違う
文系と理系では、就活の進み方が違います。マイナビの10月中旬の調査によると、就活を続けている学生の割合は、どの月も理系のほうが低く、4月には文系と25ポイントの差がありました。理系のほうが早く終わる人が多いということです。
理系は研究室の紹介や推薦で受ける会社が決まりやすく、1社で就活を終える人も少なくありません。10月中旬の内定の数は、文系が平均1.7社、理系が1.4社でした(マイナビ「2026年卒 大学生キャリア意向調査10月中旬」)。文系のほうが、たくさんの会社を受けて比べる傾向があります。
エントリーしても面接まで進むのは一部
エントリーは、説明会の予約や資料の請求も含む「興味がある」という意思表示です。エントリーした会社すべてにESを出し、面接を受けるわけではありません。
マイナビの同じ調査で、2025年卒の学生が7月までに面接を受けた会社は平均10.4社でした。エントリーが20〜30社なら、面接まで進むのはその3分の1ほど。平均の「28.5社」を聞いて焦る必要はない、というのはこのためです。
受ける企業を増やす・絞るメリットとデメリット
受ける会社を増やすのも絞るのも、それぞれ良い点と困る点があります。正解は人によって違うので、自分に合うほうを選びます。
増やすと比べられて場数を踏める
たくさん受けると、業界や会社を比べながら選べます。最初は名前も知らなかった会社に、説明会で興味がわくことも。
面接に慣れるのも大きな点です。1社目の面接は誰でも緊張します。何社か受けるうちに、話す順番や答え方が落ち着いてきます。
増やすとスケジュール管理が大変になる
一方で、受ける数が増えるほど、ESの締め切りと面接の日程が重なります。春から初夏は特に重なりやすい時期です。
1社に使える時間も減ります。企業研究が浅いまま面接に行き、「なぜうちなのか」に答えられずに落ちる。数を増やしすぎると、こうしたことが起こります。
絞ると1社に時間をかけられる
受ける会社を絞れば、1社ずつ企業研究やESに時間をかけられます。志望がはっきりしている人には、こちらのほうが向いています。
日程の管理も楽で、授業やアルバイトとの両立もしやすい。
絞ると持ち駒がなくなるおそれがある
絞りすぎると、選考に落ちたときに受ける会社がなくなります。3月の時点で学生が「取れると思う」と答えた内定の数は平均2.6社でしたが、6月末に実際に持っていた数は1.8社でした(マイナビ「2026年卒 大学生キャリア意向調査6月」)。
思ったほど内定は取れない、と考えておいたほうが安全です。大手だけ、人気の業界だけに絞る場合は、特に注意がいります。
受ける企業を決める手順
受ける数は、受けたい会社の数とほぼ同じになります。数を先に決めるより、候補の会社を集めていく順番で考えるほうが、無理のない数になります。
自己分析で就活の軸を決める
最初に決めるのは、会社を選ぶときに外せない条件。仕事の内容、働く場所、会社の大きさなどで、これを就活の軸と呼びます。
軸が決まると、エントリーする会社とそうでない会社を分けられます。軸がないまま数だけ増やすと、面接で志望の理由を話せなくなります。
インターンシップに参加する
気になる会社や業界があれば、インターンシップに参加して確かめます。マイナビの10月中旬の調査では、内定先のインターンシップや仕事体験に参加していた学生は45.6%。志望度が高まったタイミングでも、インターンシップへの参加がいちばん多い答えでした。
参加してみて「思っていた仕事と違う」と分かるのも、候補を絞る材料になります。
企業説明会に参加する
合同企業説明会では、1日で何社もの話を聞けます。名前を知らなかった会社に出会えるのが、説明会の良いところです。
説明会で話を聞いて「受けたい」と思った会社が、エントリーの候補になります。
地元で働きたい人は受ける企業の数をどう決める?
地元で働きたい人は、受けられる会社の数そのものが限られることがあります。東海の学生を例に見てみます。

東海の企業だけで選ぶと候補が限られる
マイナビ「2026年卒 大学生Uターン・地元就職に関する調査」によると、地元で働きたい学生は全国で56.4%。出身の県で働きたい人の割合を県別に見ると、愛知県は68.6%で全国3位でした。
一方で、岐阜県は16.0%で全国でもっとも低く、三重県も26.3%と低めでした。岐阜や三重の出身でも、県内より愛知や名古屋で働きたい人が多いと考えられます。同じ調査で、東海出身の学生が地元就職のために参加したインターンシップは、68.5%が愛知県で開かれたものでした。
岐阜や三重の会社だけで探すと、受けたい会社が10社に届かないこともあります。そのときは、通える範囲を愛知まで広げると候補が増えます。逆に名古屋に住んでいるなら、候補が多いぶん、軸で絞ることのほうが大切になります。
大手か中小かで受ける数が変わる
大手企業は応募する学生が多く、選考を通るのが難しくなりがちです。大手だけを受けるなら、落ちることも考えて数を多めにしておくと安心です。
地元の中小企業は、説明会やインターンシップで社員と話す機会が多く、志望の理由も具体的に書きやすくなります。1社ずつ時間をかけて受けられるので、数は少なめでも進めやすいはずです。大手と中小を混ぜて受ける人も多くいます。
たくさん受けるときの注意点
受ける数を増やすと決めたら、準備の仕方も変える必要があります。
スケジュール管理を早めに決める
ESの締め切り、Webテストの期限、面接の日時。受ける会社が10社を超えると、頭の中だけでは追えなくなります。
手帳やカレンダーのアプリに、会社ごとの予定をまとめて書き込みます。志望度の高い順に並べておくと、日程が重なったときにどちらを取るか迷いません。
就活の軸がぶれないようにする
数を増やしていくうちに、軸から外れた会社まで受けてしまうことがあります。「とりあえず有名だから」で受けた会社は、面接で志望の理由を聞かれて困ります。
エントリーする前に、その会社が自分の軸に合っているかを一度見直します。
何社受けて何社受かる?
10月中旬の調査では、内定を持っている学生の割合は90.5%でした。持っている内定の数は平均1.6社です。
内定は平均2社ほど
6月末で平均1.8社、10月中旬で1.6社。内定は2社前後が普通で、たくさん受けてもたくさん受かるわけではありません。複数の内定が出ても、入社する1社を決めたら、ほかは辞退することになります。
選考の通過率を上げるコツ
受ける数を増やす前に、1社ごとの通過率を上げる方法もあります。
早期選考で選考に慣れる
インターンシップに参加した会社の中には、参加者向けに早めの選考を案内するところがあります。本命の前に一度選考を受けておけば、面接の雰囲気にも慣れるはずです。
ESを早めに準備する
ガクチカや自己PRは、どの会社のESでもまず聞かれる質問です。早めに下書きを作っておけば、締め切りが重なっても慌てません。
使い回すときは、志望の理由と、その会社で何をしたいかの部分だけは、会社ごとに書き直します。ここが同じ文章のままだと、読む人にはすぐ分かります。
Webテストと面接の対策をする
Webテストは、問題集を1冊くり返すだけで点数が変わります。面接は、大学のキャリアセンターで模擬面接を受けられることが多いので、本番の前に一度話してみると安心です。
長期インターンで社会人と働いた経験は、面接で話す材料にもなります。長期インターンが就活に有利かどうかも、あわせて読んでみてください。
まとめ
就活のエントリー数は平均28.5社ですが、面接まで進むのは10社ほどで、内定は平均1.6社です。20〜30社という数字は、エントリーの数だと考えておけば焦らずにすみます。
受ける数は、平均に合わせるより、就活の軸から候補の会社を集めて決めるほうが無理がありません。大手中心なら多めに、中小企業や志望がはっきりしているなら少なめでも進められます。東海で働きたい人は、住んでいる県の外でも、通える範囲の会社は候補に入れてみてください。
まずは自己分析で軸を決め、インターンシップや説明会で受けたい会社を探すところから始めてみましょう。
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